■落語名人会(17)
曲目リスト
1.井戸の茶碗 2.今戸の狐
【落語名人会(17)】を
購入、もしくは詳細を知っている方など、一般のアマゾン利用者より寄せられた感想。 総合平均おすすめ度: 志ん生を超えた? 「今戸の狐」があまりにおもしろかったので志ん生のCDも買ってみた。 細かい点やストーリー展開に若干の違いがあり、また数多く語られたうちの一編をもって比べることは適切とは言えないが、手元にあるものだけで言えばあきらかに志ん朝のほうがおもしろい。テンポもよく枕も計算してある。 この枕を振るのに志ん朝は相当勉強と工夫をしている。したがって無駄がない。今戸稲荷の門前で売っている狐の置物と賭け事の「狐」、さいころの話と良介の向かいの女将さんの話。さげまで見越した話のネタを最初からしっかりばらまいておいて、普通なら客に見透かされてしまうところを最後まで引っ張っていく。CDのトラックで言うとT14の部分はそこだけ何度聞いても笑わずにはいられない。技術的に相当優れていないとこうはいかない。 惜しい噺家をなくしたものだとつくづく思わせる一枚である。 本当は☆5つ。史上最高の「井戸の茶碗」 これも、「新選独演会」シリーズ7巻と全く同じで、この点がマイナス。 それはさておき、「井戸の茶碗」のくずやさんは、あまたある落語の中で好人物Best10二入るのではなかろうか?二人の武士の潔白さが、臭くならず、自然に見えるのも黒子としてのくずやの存在が重要。 武士を肯定的に取り上げて面白い、不思議な噺である。 古今亭志ん生をはるかに超えた、史上最高の出来である。 「今戸の狐」師匠自身が言っているように別バージョンもあり、構成も違うが、私は、このバージョンが好きだ。「きつね」の説明が、今ひとつわかりにくいが、さいころばくちがそもそも廃ってしまったのだから仕方ないだろう。 難しい噺を巧みに料理 志ん朝のCDはどれを取ってもハズレがないと言い切れるが、これも名演の一つ。 「井戸の茶碗」は文句なし。独特の切れの良さでだれることなく一席の噺に仕上げている。 だが、それ以上に見事だと唸らされたのは「今戸の狐」だ。この噺はその内容とオチの関係上、どうしても聴く側に予備知識が必要になる。博打の用語や当時の噺家の生活などに関して説明しなければ噺に入れないし、オチを付けられない。志ん朝はこのだれやすい序の部分を巧みに料理し、客を飽きさせずに噺に引き込んでいる。引き込んだが最後がっちりと掴んで放さない。やはり名人芸である。 うまいし、おもしろかった うまいし、おもしろかった。 この一言に尽きる。 志ん朝師匠にうなっちまう! 志ん朝によって、真に完成された噺 ソニーから出ている志ん朝のCDの中でも、この1枚は珠玉の1枚と言っても過言ではない。実に丁寧な噺の構成が、「井戸の茶碗」には見られる。例えば、紙屑やが 50両を持って、浪人と若侍の間を行ったり来たりするはめになる複線として、商売道具を若侍の所に置かせて貰う件等、非常に細やかな工夫の跡が見受けられる。又、150両を浪人の元に届けて欲しいと頼まれた紙屑やの悲惨と言える程の嫌がり方は、志ん朝でなければ表現できない、実に見事な物である。 よって、トリでも掛けられる大ネタに変化している。この辺りに、ただ噺の巧い噺家に留まらない、志ん朝の噺の芸術家としての側面を見られるのではないだろうか。 |
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