■In Cold Blood: A True Account of a Multiple Murder and Its Consequences (Vintage International)
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購入、もしくは詳細を知っている方など、一般のアマゾン利用者より寄せられた感想。 総合平均おすすめ度: 綿密な取材と、多層的に編み上げられたドラマに圧倒される 1959年11月15日深更、カンザスの片田舎で起きた一家四人惨殺事件。事件発生以前から犯人の絞首刑までを綿密に再現したノンフィクション・ノヴェルである。 1965年に発表された作品だが、カポーティは本書の執筆に先立ち、3年を費やしてノート6000ページに及ぶ資料を収集し、さらに3年近くをかけてそれを整理したといわれている。 この作品の価値は、著者の主観を一切排除して、事件を、事件前夜から、犯人二人組が絞首台を上り詰めるまで詳細に、そして多角的に再現し、あくまで客観的にひとつの物語として編み上げた点にあると思う。実際、物語は加害者、被害者、捜査官はもちろんのこと、関係する家族など周辺の人々の会話や証言、手紙など三人称多視点で成り立っている。その多層に織り込まれたドラマは、それだけでも、読むものを圧倒する。 私はセンセーショナルな犯罪もののドキュメンタリーを予想していたが、そこにあったのは、繰り返し描かれる“家族の絆”のようなものであった。 そのあたりが本書を、40年近くたった今でも圧倒的な迫力を携えながら、読む者の心の奥底に迫ってくる名著にしているのだろう。 恐るべき犯罪者の心理と背景 アメリカ、カンザス州で実在した一家惨殺事件の加害者、そして、その被害者家族と近辺に住む住人たちなどの心理状態がことごとくリアルに描かれているノンフィクションノベルの傑作。 犯人の悲惨な生い立ちがその事件を起こさせてしまったのかと読んでいくうちに徐々に同情してしまう程、現実以上にリアルである。死刑囚達が絞首刑を待ち受ける「死人長屋」にて描かれている彼らの殺人に対する冷酷な考え方に、殺人者の冷血な心理を痛感する。 タイムレスに輝き続ける 映画「カポーティ」公開に合わせての事か実に40年ぶりに新訳として登場した名作「冷血」。この後幾多の模倣品が出版されたが本作を超える作品は皆無だ。メソッド・アクターの様にペリー自身に成り切るカポーティ。第3章「解答」での捜査官に対するペリー・スミスの供述の部分は本作のハイライトであり、その幻想的ともいえる描写は正にカポーティの独壇場とも言えるもので圧巻である。新訳については、若い世代をターゲットにより平易で読み易くするという観点から今回の新訳の発売は歓迎したい。 「ドキュメンタル」ではなく、「ノンフィクション・ノヴェル」 約半世紀前のアメリカの農村で起きた、一家4人皆殺し事件の顛末記です。 非情で残酷な犯行は、八王子で起きたスーパー強盗殺人事件を彷彿とさせます。 八王子事件で犠牲になったのはパートの中年女性一人、アルバイトの女子高生二人。 縛られて銃殺されました。「冷血」の被害者家族も縛られて銃殺されています。 この本で注目したいのは、加害者の二人と被害者の四人それぞれの辿って来た人生を、一人ひとり描写していることです。 決して冗長でなく、素っ気無いと思うほど簡潔に表現されています。 しかし、それが物語に深みを与えており、「ノンフィクション・ノヴェル」と呼ばれる所以です。 不可解な存在である人間の、不完全な社会が抱える不安を、良く伝えている作品と言えます。 不条理・・・ 何の罪もない一家が惨殺される理不尽さ、犯人の悲しすぎる境遇とそれを取り巻く地域社会。一つの殺人事件をめぐり様々な人生と感情が繊細に絡み合い、読者の心に強く刺さる一冊。この世には、水戸黄門みたいに勧善懲悪が通用しないことなんてたくさんある。 |
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