■時が滲む朝
【時が滲む朝】を
購入、もしくは詳細を知っている方など、一般のアマゾン利用者より寄せられた感想。 総合平均おすすめ度: 中国から日本文学への問題提起かも知れない この作品が、芥川賞を受賞した理由と意味を考えてみました。 まず、この小説に、どんな事実をどうとりあげたか、それらについてどう考え、どう行動し、さらにどう描いたか、などは、多分、中国人のそれらであって、日本人の作家によっては描き難いことが多いだろうと考えられます。文藝春秋誌上の選考委員の選評における、書きたいことが沢山ある、という複数の委員の指摘などは納得できます。 他方で、天安門事件の皮相的ともいえる評価や後半の俗な展開は、純文学の賞であることを考えるとおおいに気になるし、日本語としての生硬さや小説技法の未熟さもたしかにあります。しかし、作者が中国生れの中国人であること、芥川賞は新人賞であることを考えれば、それらはあっておかしくないことで、むしろ今後の発展への可能性や期待を感じることでもあります。 結局、取り上げられた題材の現代史における流れを中国人作家がそこそこの水準で描き上げたこと、それが最大の受賞理由と見ました。 もうひとつ、最近の日本文学が、芥川賞受賞作を含め、ミクロな空間を対象にことば遊びをしているに過ぎないと思える傾向が強いなか、オーソドックスなリアリズムに近い作品が受賞したことは、文壇に対するひとつの問題提起となっているのではないでしょうか。日本語として違和感を感ずる表現を含め、それらは中国から日本への問題提起であるかも知れません。これから小説を書こうとする方にとっても、方向性と希望を与える受賞なのかもしれません。 退屈です 題材は面白いと思うが、人物描写が余りにもいい加減で ストーリーに感情移入出来ないばかりか、一貫して独特の野暮ったさが漂う。 はっきり言って退屈な作品だと思う。 おいしい餃子が食べたくなった。 父と息子、尾崎豊、天安門広場、残留孤児、中国の民主化、小さな人々の生活が大きな歴史の流れに翻弄されいく、興味深い話です。 現在の中国を知るには、良い小説だと思います。 中国という大きな国を民主化するのは、大変なことだと思います。 安保世代におすすめ 芥川賞を取ったか否か、は大きな問題ではない。作品の持つ波及力が問題なのだ。 日本語の完成度が問題なのではない。国際社会の中での日本語は新たな言葉に移行し始めているからだ。 1960〜70年代に学生運動に関わった世代にとって、この小説は自らの〈青春〉以外のなにものでもない。 40〜50年が過ぎて、かつての日本とほとんど同じ体験を、中国社会が自国の青年たちに強いるのは、国家や社会の宿命を思わせる。 若い読者にとって不幸なのは、こうした体験を共有できないことだろう。 外国人にしてはいいのだが・・・ 中国人による日本語小説としてみれば、この作品は優れている。外国人でこれだけの日本語表現力を備えていることは十分称賛に値する。 しかし、外国人が書いたということを考慮から外して、単純に日本語の一作品としてみれば、不自然な表現や会話が多く、読みづらい。中国語を理解していなければ趣旨がわからないところもある。 さらに、芥川賞受賞ということが本書を評価する目を厳しくしている。受賞作にしては、私にとっては期待に十分応えるものではなかった。 |
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