■ゴーマニズム宣言SPECIALパール真論
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購入、もしくは詳細を知っている方など、一般のアマゾン利用者より寄せられた感想。 総合平均おすすめ度: 法思想の対立があるので何時までも平行線 小林よしのりと西部邁の間で勃発した「パール判決書」を巡る論争。この二人の議論はかみ合わない。西部は中島岳志の対談集である『パール判決を問い直す』という本を書いているが、こちらは現在の視点でパール判決を論評していくという本である。 小林と西部が徹底的にかみ合わないのは、小林が当時の国際法とパール判決やパール原稿に依拠して、当時において東京裁判のA級戦犯たちが法律的の有罪・無罪かを論じているのがパール判決のポイントであって、それ以外の道義的責任は法廷の外のものが考えるべきだと論評している一方で、西部らは、一応はパール判決書は法律的なA級戦犯無罪論を展開していることを前提として認めつつも、現在の思想家の立場で今の国際道徳に対して何を提言できるかということを論じ合っているという点である。つまり、小林はパール判決書の文字通りの解釈をしていて、他の二人はパール判決書を思想家の立場で論評し合っているのである。議論している内容が双方全く食い違うのである。 さらに、小林はパールに依拠して自然法的思想を裁判に持ち込むことをせず、あくまで法実証主義(ロー・ポジティヴィズム、法人定主義、制定法に代表される成文法に依拠するやり方)を重視するのに対して、西部は「自然法保守」の立場で、成文法を超えたナチュラル・ローが存在することを前提に、国際法を考えていくべきだという立場を取る。しかし、このナチュラル・ローというのはそもそも内容がはっきりせず、誰もまだカッチリと定義したことはない。ただ、エドマンド・バークやレオ・シュトラウスのような西欧政治思想家がそれぞれの見解を述べているだけである。そのようなものを裁判官が採用することの問題点はそもそもパール自身が判決文(実際は反対意見書)の中で明らかにしている。したがって、彼は成文法なり、国際法にしたがって審理するしかない。 この点でも、二人の思想は全くかみ合わない。ただ、問題は西部が法実証主義を左翼的と断じている点である。そのような見解はおそらく西部の独自だろう。法人定主義というのも自然法保守とは違うが、保守思想の一つであるというのは現代アメリカの政治思想の前提のはずだ。西部の「左翼」という言葉使いは彼独自の用法であり、これはかなり注意が必要だろう。自然法派と人定法派は常に平行線上の対立関係にある。 要するに、図らずも小林と西部の思想の違いがここで明らかになったわけである。ただ、二人は法律的にはA級戦犯は無罪であるという論理構成については共有していると思われる。なのに、なぜここまで対立しているのかよく分からないというのが正直なところである。 いずれにしても裁判では道義的責任は裁けないということを明らかにした小林・西部論争の意義はあったと思う。ただ、双方の著作を読んでみると、小林の側も二人の発言を解釈する際に恣意的なものが残っている。これは他の評者の指摘があるとおりである。 久々のゴー宣風味が炸裂 ゴー宣と言えば、知識人の空虚な意見をこき降ろす事と 珍妙な似顔絵。久しくおとなしかった要素が炸裂。 「バカデミズム」と名付けられた学者の強烈な似顔絵を 発言と合わせる手法は、やはり笑ってしまう。 そして相当な勉強を重ね、真実に忠実であろうとしている。 ここまで一人で戦い抜くその度胸に、まず感服する。 結局の所、ゴー宣は初期から「反知識人」だった。 詩のような無意味な主張を繰り広げ、何の意味があるのか。 そうした旧来の「知識人」は、最早力を持たない。 小林は今でも、自身は「知識人ではない」と 思っているのだろうし、信頼できる知識人に 出て欲しい、自分のような漫画家がやらずとも 良い状況を願っているのだろう。 それは小林ファンでない人も含め、多くの人が 潜在的に望む事だと思う。 無意味な上に、冷静を装った、 本質的を装いながら本質から遠く離れた 「プロパガンダ」は、もういらない。 「政治的プロパガンダ」を行っているのは、 やはり中島のような類の人間だろう。 彼らこそが、実は戦後日本の「体制派」なのだ。 最後に、パール判決書のこの箇所は、 小林のやって来た事の説明に良いのではないかと思う。 「もしその人が自己の意見について 輿論の支持をうるに成功したとすれば、 それに成功したのはかれの功績である。 この目的のために、なんらかの不正手段が とられたというような主張は全然ない。(中略) かりに同博士(大川周明)の意見はきわめて容易に 大衆に受けいれられるものだったとすれば、 それは、その他の要因が日本国民の生活に 働きかけていたために、 すでに博士の意見を受けいれる素地ができていたからに ほかならなかった。」(共同研究パル判決書下 469-470) たかがマンガ 小林よしのりを批判する人たちはよくマンガだろといっている。 そのたかがマンガが心に響く。 枝葉をとらえて批判する人がいるが、ミキがしっかりしているから批判をしている人たちの言葉(文章)を聞いていてその人たちのほうが馬鹿に見える。 たかがマンガ家がここまでやっているのに、日本の政治家、マスコミ、学者さん、がんばってよ。 趣旨はわかるが、内容がまずい まず、「パールに関する論者が、原文を読んでいない。」ということが 主張の骨子で、国語力の問題だ、という筆者の意見は多分正しい。 ただし、小林はそれ以外にも巧みに、 「ストレートにも読むとパール判決は、こう主張している。 そしてパールは国際法の権威で、言っていることは (自分の主張ともあっているので、)判決は正しい」 といっているところが、ほぼプロパガンダになっている。 1.東京裁判の国際法のプロはパールだけ、と文中主張しているが、 それは間違い。 オーストラリアの判事は少なくとも戦争犯罪に関しては、 パールより経験が多い。 (もっとも、米国の主席判事は完全にアウト、ただのアル中) 2.「侵略戦争=犯罪、という考え方は東京裁判とニュルンベルグで 初めて規定されたので、”あとづけ”である。 仮に侵略戦争=犯罪であっても、構成要件としての共同謀議は、 戦犯は謀議して戦争をはじめたわけではないので、犯罪としては成立しない」 という主張も実は違う。 すでに「侵略戦争=犯罪」という考え方は、国際法上は考え方として 戦前から成立している。 また「謀議」という考え方は日本語における謀議ではなく、 英米法における「謀議」の考え方であり、 対象者は組織犯罪として、犯罪目的の行為を行った組織に所属して、 その行為になんらかの役割を果たせば謀議となる。 このようなことはまったく文中では触れられていない。 他にもいろいろある。それはさておき、 まず、パール判決を読まずに、それを論ずるな、 というのはそれは正しい。 が、ただ「無条件でパールは正しい(なぜなら俺を考えが同じだからだ!)」というのは、どうかと思う。 小林が批判している(というかほぼ人格攻撃になっているが)論者と おなじじゃないかな? あと、裁判官は判決に付帯意見みたな感想を書くんじゃね!と 小林は言っているが、パール判決の原文読めばわかるけど 中学生の感想文みたいな記述も目立つのも事実。 パール判決は、小林の反対している「付帯意見」が多い。 この辺は小林にとって都合の悪いところなのか、わざと無視している。 専門家がパール判決を敬遠するのは国語力の問題じゃなくて パール判決の法律論らしからぬ記述に問題があると思われますよ。 この漫画は、言っていることで正しい部分と、正しくない部分が かなり意図的にないまぜになっている印象。 あー、プロパガンダってこうやるだー、っていう漫画ですね。 難解 漫画というより文章での考証がメイン。 なかなか難しいですねー 国語力がないので、じっくり読まないと・・ |
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