■部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話
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精神と物質―意識と科学的世界像をめぐる考察 偶然と必然―現代生物学の思想的な問いかけ 物理学に生きて―巨人たちが語る思索のあゆみ (ちくま学芸文庫) 生命とは何か―物理的にみた生細胞 (岩波文庫) 目に見えないもの (講談社学術文庫 94) ???本書は量子力学建設期の巨人、W・ハイゼンベルクによる『Der Teil und das Ganze』(1969) の邦訳である。訳はハイゼンベルクのもとで彼と共同研究を行っていた山崎和夫により、序文を湯川秀樹が寄せている。この豪華な顔ぶれが並ぶ本のページをめくってみると、まず内容のおもしろさに引き込まれる。題名からは難解な哲学書を思わせるが、本書はハイゼンベルクの自伝なのである。 ???圧巻は彼とボーア、アインシュタイン、ゾンマーフェルト、パウリ、ディラック、プランク等巨人たちとの対話である。そこではアインシュタインが「サイコロを振る神」の考え方を受け入れられず執拗に食い下がり同僚にいさめられたり、温厚な人柄で知られるボーアがシュレーディンガーと対決しついにシュレーディンガーが熱で倒れるも、ボーアはベッドの横にイスを持ち込んで議論を続けようとしたりと、そこからは巨人たちの姿を生身の人間として感じることができる。キリスト教の聖書は物語と対話によって神の教えがあらわされているが、本書では物語と対話によって物理学の巨人たちの教えがあらわされている。その言葉には重みがあり本書を開くたびに新たな発見がある。(別役 匝) .
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購入、もしくは詳細を知っている方など、一般のアマゾン利用者より寄せられた感想。 総合平均おすすめ度: 別世界の偉人にしたしむ わたしは物理学は門外漢だ。ハイゼンベルクの業績は理解していない。本書はハイゼンベルクと友人たちとの会話からできている。彼はすでに高校のときから早熟な秀才で、わたしには難解な箇所も多い。 それにもかかわらず、時おり開いて眺めることがある。ハイゼンベルクもそうだが、彼の友人たちも若々しく真摯で、うらやましいような交友関係にふれることができる。この空気を吸うと汚れた体がきれいになったような気がする。 本書を知ったのは、みすず書房の出版だからである。書物は、たいていの場合、どこが出しているかで選んでいる。信頼していい出版社は数少ない。今後も同社の出版を注目していきたい。 偉大な物理学者の内省 歴史上有名な物理学者のハイゼンベルクの自叙伝であるが、物語というよりは、対話をつづったものという印象。人生がつづられているわけではなく、その世代毎の問題意識、議論が記述されている。少年時代からこんなに抽象的な議論をしていたのかと思えるほど、哲学的な問題意識を早い時期からもっていた。天才は違うのかなと思わざるをえない。 量子論の導入部分を人間的(?)に理解するにはいい本ではなかろうか。 また、科学者の責任について、動乱の時代を生きてきた方だけに、記述に重みがある。特に第二次世界大戦であえて米国に移住せず、ドイツに残って、敗戦後のドイツの復興を見据えて若い学生の教育にあたったというのは、なかなかまねのできることではないだろう。それだけの覚悟をもって生きたハイゼンベルクだけに、核兵器の開発後の科学者の社会責任の議論は、今でも有効だろう。当時の科学者の苦悩もしのばれる。 自伝の形をとっているが、非常に哲学的な本である。 難解ですが読み応えあります。 ハイゼンベルク、ボーア、シュレディンガー・・・量子力学という非常識的な物理学にかかわった偉大な科学者たち、ともすれば、敬して遠ざけられがちな人たちの姿が同時代的にありありと描かれています。 原因は忘れましたが、個人的には、ハイゼンベルクについて「頭脳は明晰だが、非常識でやや単純なところもある人」というイメージを植え付けられていたのですが、この本を読んでみると、そんな単純なステレオタイプのイメージは払拭されました。 量子力学という新しい学問がどのような重く暗い時代を背景としつつ確立されていったのかという時代の感覚を同時代的に感じることができます。 早熟な天才物理学者ハイゼンベルクの自伝 ハイゼンベルクも亡くなってから、30年くらい経つので、今、物理学の勉強をしているひとには、大昔の人と思えるだろう。本書は自伝なので年代を追って記述されているので、自分の年齢のときに、ハイゼンベルクがどのようなことを考えていたのかを、まず読んでみよう。 若い頃からプラトンの影響を受けているので、プラトンの書物に習い、対話という形を使っている。多くの天才によく見られるように、ある種のナイーブさがあるが、基礎的な数学や物理学の技術を苦もなく身に付けていく。量子力学の建設に当たって決定的な寄与をした物理学者のほとんどは20歳代の若い人たちだ。ゾンマーフェルトの指導の下、パウリと言うこれまた早熟な天才との交流を通して、量子力学を作り上げていく。アインシュタイン、ボーア、シュレーディンガーなどとの議論。しかし、ナチス・ドイツとなり、牧歌的な雰囲気は消滅する。家族を守るため、自信の立場や環境に、逆らえずに翻弄されてゆく。 この出版社の価格では、若い人に読んでもらえるだろうか。たとえば、文庫本として、近づきやすい価格で発行されることを希望する。 余裕があれば、キャシディの『不確定性―ハイゼンベルクの科学と生涯』(白揚社)とあわせて読むと良いだろう。(これも、ちょっと値段が高いのだけどね。) ハイゼンベルクとその周りの学者達の生き方 この本はハイゼンベルクの自伝のようなものなのだが 戦争時代の経験について書かれた箇所が多い。 流石は天才と呼ばれたハイゼンベルクだけあり、 その深い洞察力で戦争等の政治的問題についても語っている。 この本を読んでいると物理学者としてのハイゼンベルクだけでなく 哲学者、そして一人のドイツ人の若者としてのハイゼンベルクの 姿が見えてくる。また、書名にあるようにこの本は彼と コペンハーゲン学派の学者を始めとする大勢の人々との 対話を再現した貴重な記録でもあり、教科書からでは分からない 当時の有名な学者達の思想がよく書かれている。 訳も非常に上手く、分かりやすい注釈がついているため すらすらと読み薦められる。あらゆる点で五つ星をつけたい名著だ。 |
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