■敵意ある証人〈上〉 (扶桑社ミステリー)
【敵意ある証人〈上〉 (扶桑社ミステリー)】を
購入、もしくは詳細を知っている方など、一般のアマゾン利用者より寄せられた感想。 総合平均おすすめ度: 正攻法で描かれた、コクのある骨太のドラマ ヴィクター・カールはユダヤ系の若い弁護士。法律事務所への就職がかなわず零細事務所を開くが、まともな仕事はなく破産寸前の状態。人生に失望し、捨て鉢になっていた折り、千載一遇のチャンスが訪れる。超エリート弁護士のプレスコットから、仕事を持ちかけられたのだ。とにかく黙って言われた通りにしろ、余計な事は一切するな…とプレスコットから釘を刺されて、”マネキン”として公判に臨むヴィクターだが…。 貧しさから抜け出そうと必死の若者が、出世と引き替えに魂を売らねばならない事態に陥って苦悩する…という話は特に珍しくない。本書では、この珍しくないテーマが正攻法で描かれるが、非常にコクのある、骨太のドラマになっている。 登場人物たちが生き生きとした存在感をもって描かれているのが一因だろう。主人公のヴィクターは、野心ばかりが先走りした優柔不断な人間で、本来なら好きになれないタイプだが、読んでいるうちに”しっかりしろ、がんばれ”と応援してしまう。また、下品で傲慢で実にイヤな奴だが、強烈な吸引力を持つ市長候補のジミー・ムーアに、おためごかしの陰険古狸プレスコットと、悪役にも怖いほどの迫力がある。こうした海千山千の悪役たちに、頼りない青二才のヴィクターがどう立ち向かっていくのか、わくわくドキドキして楽しめる。 |
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