■アニメーション学入門 (平凡社新書)
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購入、もしくは詳細を知っている方など、一般のアマゾン利用者より寄せられた感想。 総合平均おすすめ度: アニメーション学成立への願い 「残念ながら現在の日本では、以上に示したような意味でのアニメーション『学』は体系づけ られていない。少なくとも、単行本のような具体的な形では成立していない。理論や歴史、制 作といった各分野における研究者は多くいるのだが、そうした研究者の成果を体系づけるとい う段階にまでは達していない」(14p)と、本書で筆者はいう。 このことは、アニメときわめて親和性が高い「マンガ」と比べてみれば一目瞭然だろう。日本 では当然ながらマンガ学会が存在し、マンガの形態から構造、技法、概念まで幅広く取り扱わ れている。もちろん、個々の作家論、作品論も膨大に存在し、日々増殖している。 それに対して、本国のアニメの分野では、マンガのように個々の作家論や作品論に関しては、 すでに専門家以外からも言及があり、批評、評論が膨大になされているが、アニメという概念 に対する言及、「そもそもアニメーションって何よ?」という問いは、あいまいにされたま ま、やり過ごされてきた感が否めない。日本におけるアニメとは、まず何よりも実践(作品)で あり、理論(アニメーション学)はおざなりにされてきたのだ。 本書は明日のアニメーション学成立を願って書かれた体系的な本。アニメーションの成立か ら、アニメーションのジャンル、日本及び諸外国におけるアニメーションの歴史と同時に、何 が今議論されるべきかも押さえられている。 これから、アニメーションで食っていく人、あるいはアニメーションに興味がある人は必読だ ろう。 ただこの人、変なところで矛盾があって、日本で若いアニメーターが育たないという問題に対 しては、労働条件の厳しさなど、はっきり言えばお金の問題を挙げながらも、それに対して、 アート・アニメーション作家に対しては国家がすべきは資金などの助成ではなく教育であっ て、作家には資金繰りのため処世術があってしかるべきだいう。 それって後者は好きでつくってんだから、金ぐらい自分で集めろってこと? アニメーション学の構想図として研究者や学生は必読! 映画学の中で傍流とされがちなアニメーションを学問として体系立てるため、その内的部門を網羅した労作。もっとも、その全体像を描き出すことが優先され、細部は今後の課題として委ねられている。 したがって、いわば設計図のようなものだから、一般の人が読んでも、ふつうの新書のようなおもしろさは、ほとんどない。あれこれをひたすら箇条書きにした資料集。このように、むしろあえてすべてを無機的に書いているのだから、著者として読者に伝えたいメッセージ性(主張や見解)は無い。やむをえないことだが、この辺が、人に読ませる本としてはつらい。 逆にまた、学問の構想としては、著者の無意識の関心方向のせいで、具体的な個別のアニメーション作品そのものの歴史と評論がアニメーション学の中心に据えられてしまっており、アニメーション一般の、製作者の製作技法の理論(芸術学や工学)や、鑑賞者の感性認識の理論の研究(哲学や心理学)、さらには、アニメーション業界の研究(経営学や社会学)のような、基礎的、ないし、概括的な研究への配慮は薄い。しかし、基礎と概括の裏打ちの上でないと、いくら作品に個別に言及しても、学知にはならないことに気づいてほしい。 なんにしても、歴史と世界の端々まで目を配った労作であり、この分野に関心を持つ研究者や学生は必読。上述の理由で、一般の人には勧めませんが。 国内外の歴史を中心としたアニメーションの入門書 現在アニメに関する書籍は数多くあるが、そのほとんどが作品に関わるものであり、アニメ全体の概要を把握出来るものは少ない。もちろん、そちらの方が売れるためであろうが、そろそろ日本のアニメもその歴史を振り返ってよいう頃になった来たのではないか。 津堅氏は本格的にアニメーション学、特にアニメーション史に正面から取り組もうとしている人物である。本書の他に『日本アニメーションの力―85年の歴史を貫く2つの軸』(04年NTT出版)、『アニメ作家としての手塚治虫―その軌跡と本質』(07年NTT出版)、『日本初のアニメーション作家 北山清太郎』(07年臨川書店)などの作品があるが、いずれも真正面からテーマに取り組んだ力作ばかりである。 本書は国内外の歴史を中心とした入門書であり、アニメーションの概要を捉えるには絶好の書である。私も大学の講座での推薦書のひとつに挙げているが、これを読めばほぼアニメーションの基礎知識はまかなえる。アニメーションの体系的知識を知りたいと思っている人にお勧めである。 古今東西のアニメーションの基礎知識 第1部でアニメーションの定義、歴史や分類などの説明がされ、 第2部では日本のアニメーションと海外のアニメーションの主な作品 の紹介をするという構成になっています。 アニメーションの多様性、そして表現の可能性があることが分かります。 アニメーションを学術的にとらえようと試みた意欲作なのですが、 広く浅く全体を扱っているため、有名な作品やアニメーターしか記述されていません。 本書に登場しなかったアニメーション作品やアニメーターが 全体の中でどの位置にあるのかを研究するのが これからのアニメーション学のやるべきことであると思いました。 |
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