■天女の眠る庭 (リンクスロマンス)
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購入、もしくは詳細を知っている方など、一般のアマゾン利用者より寄せられた感想。 総合平均おすすめ度: 空を見上げたくなります。 読んでいる間、ずっと揺れていました。 主人公がある人に出逢い、それで今までの自分が壊れてしまいそうで怖くて拒絶して、 でも、自分が変われるか変わらないかを選ぶのも自分であって、 どうすればいいのかも分からないまま荒波の中に飛び込んでいく そういう衝動もあり、そんな主人公の迷う気持ちがずっと私を揺らしていました。 だけども最後の最後で、スコン、と暗闇から抜ける瞬間があって、 その時、自分のしていることが間違っていようがいまいが、 あるがまま、思うがままにしていけばいいんだと解放される主人公の心情に こちらも窓を大きく開けて思いっきり息を吸い込みたくなるような そんな気持ちになりました。 ずっと後ろを振り返ってばかりいた。でも前を見てみたら青い空が広がっていて、 自分がどこにでも行けるし、またいつでもここに帰ってこれるし、 何度でもやり直せる。制限なんて何もないんだと、自分の意志で動き 誰かを愛する、そんな彼らの姿をいとしく思います。 天女は生真面目 10年も前に恋人を失くした嶺一郎は、それ以降、過去に捕らわれたまま心を閉ざし生きてきた。 だが、日本画を描くとはどう見ても思えないような風貌の陣ノ内と知り合ったばかりに、強引にモデルを依頼される。 おおらかといえば聞こえはいいが、結構身勝手な陣ノ内とは、最初はなかなかそりが合わず、年中ぶつかり合ってしまう。 けれど、我慢をしたり、相手の事を色々考え、殻を破る為に嶺一郎は 真摯に陣ノ内と向き合っていく。 2編からなる 日本画「天女」にまつわる、ロマンティックな良作です。 予想外に頑固だけれど、おおらかだったり逞しい陣ノ内と、 一人で考え過ぎてしまったり、余計な事まで心配してぐるぐるする 真面目で不器用な嶺一郎が、 「過去」そして「今」に 一生懸命立ち向かっているところが見所です。 愛って、素敵だ 美貌の医師・嶺一郎は、奔放な日本画家・陣ノ内からモデルを依頼される。画家を志していた恋人を喪った過去から頑なになる嶺一郎に対し、画家としても一人の男としても魅力的な陣ノ内は、強引にその心に入り込んでく。 辛らつな嶺一郎を形づくる、子供の頃からの不器用な生き方、恋人との幸福な思い出と悲しい別れ。ものの見かた、生き方、全てにおいてエネルギーに溢れる陣ノ内に嶺一郎がどうしようもなく惹かれていくのがよくわかります。 後半、二人が想いを通わせる場面では嶺一郎の激情に揺さぶられ、一つの恋愛によって開放された彼の心を思って晴れ晴れとした気分になりました。 表題作『天女の眠る庭』は、陣ノ内視点で描く恋人同士になった後の二人の話。(二人が結ばれるまでは『天女の衣の盗み方』)ボリューム的には半々くらいで、『眠る庭』の方も読み応えがあります。 嶺一郎の亡き恋人の足跡を目の当たりにし、それぞれに動揺する二人。そんな時、陣ノ内に画家として大きな転機となるような仕事が舞い込む。離れてしまった家のこと、仕事のこと、嶺一郎の過去のこと、複雑に絡み合うそれらの中で陣ノ内が出した答えは。 芸術家である陣ノ内と、彼と同じ考え方のできない嶺一郎。振り回わしているように思われて、一人の恋する男として嶺一郎に振り回されている陣ノ内という構図が利いています。愛情の抱き方や伝え方の違う二人だからこそ、得るものは大きい。きっとこれからもぶつかり合いながらお互いに成長していく、そんな素敵な恋愛のお話。 |
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